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フローリッシング(Flourishing)という言葉をご存じでしょうか?
近年、ウェルビーイングに続く健康・幸福の概念として着目されています。
〝フローリッシング〟とは、「持続的幸福度」とも訳され、ポジティブ心理学の枠組みに基づき、「身体的健康」・「心理的充実」・「社会的関わり」・「生きがい」など、多面的要素が調和的に満たされた状態を指します。

フローリッシングは、〝ポジティブ心理学の父〟と言われるマーティン・セリグマンが提唱した概念です。ウェルビーイングに続く健康・幸福概念あるいは、ウェルビーイングを測定する判断基準といわれています。
マーティン・セリグマンは、その著書「Flourish(フローリッシュ,邦題「ポジティブ心理学の挑戦 “幸福”から“持続的幸福”へ」)」のなかで、
ポジティブ心理学のテーマは「ウェルビーイング」だと考えている。ウェルビーイングを測定する判断基準は「持続的幸福度(フローリッシング)」で、ポジティブ心理学の目標は持続的幸福度を増大することだと考えている。
と述べています。

健康・幸福に関する概念をひとつずつ説明します。
主に〝身体的な健康〟。つまり、病気にならない身体づくりという考え方が提唱され、健康への意識付けが行われてきました。
身体の健康に加え、精神的な健康も重視し、心身共に健康な状態が真の健康であると提唱されるようになりました。
「個人や社会の良い状態。健康と同じように日常生活の一要素であり、社会的、経済的、環境的な状況によって決定される」(WHOによる定義)という考え方が浸透しています。
持続的幸福度。「身体的健康」・「心理的充実」・「社会的関わり」・「生きがい」など、多面的要素が調和的に満たされた状態。ウェルビーイングが、個人の身体的・精神的な充足を主としているのに対し、フローリッシングは、社会的・文化的・制度的環境も含めています。いわば、ウェルビーイングは「個人の幸福」、フローリッシングは「人と社会の幸福」を目標としていると言えます。

マーティン・セリグマンが提唱している「ウェルビーイング理論」では、ウェルビーイングは「PERMA(パーマ)モデル」という 5つの要素から構成されているとされています。
「PERMAモデル」とは、
P(Positive Emotion): 愛情、喜び、希望、感謝、充実感などのポジティブな感情を抱くこと。
E(Engagement): やりがいのあることに夢中で打ち込むこと。
R(Relationships): 家族、友人、信頼し合える仲間と良好な人間関係が築けること。Positive Relationship ともされる。
M(Meaning): 自分の活動や存在、または人生そのものに、意味や意義を感じること。
A(Achievement または Accomplishment): 目標を達成すること。
のことです。
つまり、マーティン・セリグマンは、ポジティブな感情、没頭、良好な人間関係、存在意義、目標達成の五つが満たされ、高めることが「ウェルビーイング」であり、ウェルビーイングが増大し、持続した社会・環境が「フローリッシング」であると提唱しているのです。
とても素晴らしい概念だと感じます。健康や幸福について、再度考えるきっかけにでもなればと思います。
参考文献
1) ポジティブ心理学で持続的な幸福(フラーリッシュ)を手に入れる : NPO法人フラーリッシング・エデュケーション・ジャパン
http://strengths-tree.com/posiedu_flourish
2) Y Kobayashi : 世界規模の大規模調査で、人間を繁栄させる要因が判明
https://xenospectrum.com/what-makes-people-flourish-a-new-survey-of-more-than-200000-people-across-22-countries-looks-for-global-patterns-and-local-differences/#google_vignette
3) 畝山寿之 : フローリッシング研究が描く“本当の豊かさ”に必要なもの
https://newspicks.com/news/14338770/body/

小笠原 和也
そのもの株式会社学術顧問/元九州大学大学院 農学研究院 特任准教授
熊本大学大学院医学教育部卒。 ナットウキナーゼをはじめとする機能性⾷品原料の研究開発、 39年間にわたる納⾖菌を主とする微⽣物学・醗酵学・酵素学の研究開発の経験をもとに幅広く活躍中。

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