sonomono®人気商品
レビュー投稿キャンペーン実施中です!

超加工食品とは、食品の加工分類の一つである「NOVA分類法」において、加工度が高く、工業的に製造された原料や食品添加物などを使用して作られた食品を指します。代表的な超加工食品としては、スナック菓子、炭酸飲料、インスタント食品、加工肉製品(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)、パン・ピザ(食品添加物などを含むもの)などがあげられます。

超加工食品は、コストが安く、すぐに食べられる一方で、長期保存が可能な便利な食品です。ただし、その反面、食品によってはエネルギー密度が高く、砂糖や脂質、食塩などを多く含むものもあります。
また、加工度の高い原料や食品添加物などを多用する点から、健康への影響を懸念する声も多くあります。

今回紹介するのは、超加工食品と高血圧発症リスクの関連性に関する報告です。これまでの研究で、超加工食品摂取と高血圧症には関連性があることが示されていました。
今回の研究報告は、「超加工食品中のどの成分が高血圧発症リスクに関与しているか」を評価したものです。
ユストゥス・リービッヒ大学ギーセン(ドイツ)の研究チームは、超加工食品に使用されている9つのカテゴリーに分類される37の特定の成分と新規発症高血圧との関連性についての体系的研究を行い、その結果がEuropean Heart Journal誌の2026年8月3日号に掲載されました。

本研究は、UKバイオバンクの参加者のうち、少なくとも1回の24時間食事記録(Oxford WebQ)を完了した非高血圧の101,560名を対象として行われました。
参加者の募集は2006年から2010年にかけて英国全土で行われており、本研究では、2009年4月から2012年6月の間に、ウェブベースのOxford WebQに少なくとも1回、最大5回回答した参加者210,731名を対象として選定されました。最終的に、主な解析対象は、ベースライン時に降圧薬治療を受けておらず、かつ正常血圧であった参加者101,560名となりました。
試験参加者のOxford WebQ記録に基づき、超加工食品および特定の成分摂取量(総食品摂取量に対する割合:%TFI)と高血圧との関連を評価しています。評価対象製品の原材料リストには、9つのカテゴリーに分類される37種類の特定の成分が含まれていました。
研究対象集団の平均年齢は56歳であり、10.5年の追跡期間中に、7,633件の高血圧症例が確認されました。
先行する研究において、6ヶ国から収集された4つのコホート研究と5つの横断研究(参加者111,594人)の系統的レビューとメタ分析では、超加工食品の摂取と高血圧の発症率との間に有意な関連性が報告されています。
世界保健機関(WHO)によると、14億人の成人が高血圧に罹患しており、そのうち診断・治療を受けているのは半数以下であることが報告されています。高血圧の世界的な負担を考えると、その食事的原因と予防戦略を解明することが極めて重要であることが指摘されています。
しかし、超加工食品の摂取と高血圧を結びつける根本的なメカニズムは依然として不明です。現状では、栄養組成や食品マトリックス構造の変化に加え、超加工の指標となる特有の成分が重要な役割を果たしている可能性が指摘されています。
特有の成分としては、香料、着色料、甘味料といった「外見や風味を整えるための添加物」や、果糖、加工油脂、分離タンパク質、添加繊維といった「調理には通常用いられない物質」が含まれます。
これら個々の成分が健康への影響にそれぞれ異なる寄与をしている可能性が指摘されています。

英国バイオバンク(UK Biobank)のコホート研究において、超加工食品に使用されている、香料、着色料、甘味料、および各種糖類と高血圧リスクとの間に関連が認められました。
個別の成分については、以下のような成分を含む食品の摂取量増加と、高血圧リスクの増加との間に有意な関連が示されました。
| 成分のカテゴリー | 高血圧リスクとの関連が示された成分 |
|---|---|
| 甘味料 | アセスルファム、アスパルテーム、エリスリトール、サッカリン、スクラロース、キシリトール |
| 糖類 | デキストロース、果糖 |
| その他 | 増量剤、加水分解タンパク質、ホエイプロテイン |
つまり今回の研究では、超加工食品そのものだけでなく、そこに使用されている特定の成分にも着目して、高血圧との関連が調べられています。
一方で、超加工食品に使用されるすべての成分が、高血圧リスクと関連していたわけではありません。
上記の成分を含む食品の摂取については、有意な関連は示されませんでした。
また、逆に、硬化剤、起泡剤、およびつや出し剤については、負の相関が認められました。
解析の結果、超加工食品の摂取は、高血圧リスクと直線的な関連を示し、総エネルギー摂取量(TFI)の30 %を占めた時に14 %増加、40 %を占めた時に27 %増加、50 %を占めた時に40 %増加が確認されました。
| 総エネルギー摂取量(TFI)に占める超加工食品の割合 | 高血圧リスクの増加 |
|---|---|
| 30 % | 14 % |
| 40 % | 27 % |
| 50 % | 40 % |
「香料」を含む食品の摂取も、高血圧の発症と有意な直線的関連を示し、TFI の20 %を占めた時に11 %増加、30 %を占めた時に24 %増加、40 %を占めた時に37 %増加が確認されました。
「着色料」を含む食品の摂取についても同様に、TFI の10 %を占めた時に23 %増加、20 %を占めた時に55 %増加に達しました。
「甘味料」を含む食品の摂取は、TFI の10 %を占めた時に25 %増加、20 %を占めた時に42 %増加まで上昇しました。様々な種類の糖を含む食品の摂取についても、TFI の5 %を占めた時に9 %増加、10 %を占めた時に19 %増加していました。
| 成分カテゴリー | 総エネルギー摂取量(TFI)に占める割合 | 高血圧リスクの増加 |
|---|---|---|
| 香料 | 20% | 11% |
| 香料 | 30% | 24% |
| 香料 | 40% | 37% |
| 着色料 | 10% | 23% |
| 着色料 | 20% | 55% |
| 甘味料 | 10% | 25% |
| 甘味料 | 20% | 42% |
| 各種糖類 | 5% | 9% |
| 各種糖類 | 10% | 19% |

甘味料カテゴリーにおいては、アセスルファムが 総エネルギー摂取量(TFI) の20 %を占める時に59 %増加。アスパルテームが TFI の10 %を占める時に65 %増加。エリスリトールは TFI の0.5 %を占める時に31 %増加。サッカリンは TFI の3 %を占める時に24 %増加。スクラロースは TFI の15 %を占める時に47 %増加。キシリトールは TFI の0.075 %を占める時に34 %増加が確認されました。また、デキストロースは TFI の8 %を占める時に19 %増加、果糖は TFI の3 %を占める時に16 %増加が確認されています。
タンパク質源というカテゴリーでは、加水分解タンパク質が TFI の0.5 %を占めた時に16 %増加、ホエイタンパク質は TFI の6 %を占める時に10 %増加が確認されています。
| カテゴリー | 成分 | 総エネルギー摂取量(TFI)に占める割合 | 高血圧リスクの増加 |
|---|---|---|---|
| 甘味料 | アセスルファム | 20 % | 59 % |
| 甘味料 | アスパルテーム | 10 % | 65 % |
| 甘味料 | エリスリトール | 0.5 % | 31 % |
| 甘味料 | サッカリン | 3 % | 24 % |
| 甘味料 | スクラロース | 15 % | 47 % |
| 甘味料 | キシリトール | 0.075 % | 34 % |
| 糖類 | デキストロース | 8 % | 19 % |
| 糖類 | 果糖 | 3 % | 16 % |
| タンパク質源 | 加水分解タンパク質 | 0.5 % | 16 % |
| タンパク質源 | ホエイタンパク質 | 6 % | 10 % |
対照的に、風味増強剤、加工助剤、加工油脂、タンパク質源(上記を除く)、および添加された食物繊維を含む食品については、高血圧のリスクとの有意な関連は認められませんでした。
一方、硬化剤、起泡剤、およびつや出し剤については、負の相関が認められました。これについては、理由がよくわかっていません。
著者らは、高血圧症発症リスクの機序について、添加された「フレーバー」が、快楽的摂食の促進と「風味と栄養素の学習(風味と栄養価の結びつきの学習)」の阻害という2つの異なるメカニズムを通じて、体重増加や肥満に重要な役割を果たしている可能性を提唱しています。
また、着色料は感覚知覚を変化させ、特定の食品への嗜好を助長する可能性を、甘味料は甘味と摂取後のエネルギー供給との間に本来成立する学習された関連性を乱し、その結果、過食やそれに続く体重増加を招く恐れがあることを提唱しています。
各種の糖類は、過食や肥満の発症との関連が指摘されており、その摂取量を総エネルギー摂取量の10 %未満に抑えることが推奨されています。
最後に、
これらの知見を考慮すると、添加風味料、着色料、甘味料、および各種糖類が過食や体重増加を促進し、ひいては高血圧の発症に関連している可能性は十分に考えられます。
と結論付けています。
それぞれに、高血圧症発症リスクの度合いは異なるものの、香料、着色料、甘味料、および各種糖類の摂取を控えるのが良いのは事実のようです。
極力、ホールフードや発酵食品を摂取し、長期的な健康維持に努めましょう。

参考文献
1) 発酵食品と日本の四季
https://nobitokisu.com/fermentation-seasons/
2) 夏の発酵食品!甘酒の力! : 一般社団法人 日本醗酵文化協会
https://hakkou.or.jp/blog/12188/
3) ワラ文化と納豆
https://knowchi.jp/archives/951
4) 特集(2) 鰻(1) ウナギに関する疑問 : 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1607/spe2_01.html
5) 旬の魚「鯵(アジ)」 : お魚たんぱく健康研究会
https://www.fishprotein.net/letter/7_aji/

小笠原 和也
そのもの株式会社学術顧問/元九州大学大学院 農学研究院 特任准教授
熊本大学大学院医学教育部卒。 ナットウキナーゼをはじめとする機能性⾷品原料の研究開発、 39年間にわたる納⾖菌を主とする微⽣物学・醗酵学・酵素学の研究開発の経験をもとに幅広く活躍中。

〒810-0023 福岡市中央区警固2-16-6 -602
購入サポート
会社・法的情報
※翌営業日以降、順次対応させていただきます。