花粉症対策には納豆がいい⁉︎ 納豆菌を生きたまま腸に届ける方法

生きて腸まで届く 納豆菌を毎日手軽に。そのもの納豆
生きて腸まで届く 納豆菌を毎日手軽に。そのもの納豆
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花粉症と腸内環境の関係

春の悩み、花粉症。毎年花粉の時期になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状がたくさん出てきて辛いですね。花粉症の対策としては薬などが一般的ですが、眠くなったり倦怠感がでたりするなど副作用もあります。しかも、その時の症状を抑える対症療法となり根本的な解決にはなりません。

そこで今注目されているのが「腸内環境」と花粉症の関係です。

花粉症を含むアレルギー症状は、免疫機能が暴走していることが原因といわれています。そして、免疫機能の6割は腸にあります。つまり、腸内環境を改善することで花粉症の軽減や予防が期待できるのです。

腸は免疫機能の要!理想の腸内細菌バランスを目指そう

腸は、消化吸収だけでなく、免疫系にも深い関わりがあります。多くの病原菌などの危険な異物は口から入り、腸などを通って体内に入ります。これらの危険な異物から身を守るための自己防衛の最前線が腸なのです。

腸内細菌の理想的なバランスは「善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割」

善玉菌を増やし、このバランスを正常に保つことは、花粉症などのアレルギー症状の軽減や予防の観点からもとても重要なのです。では、どんな善玉菌を摂ればいいのでしょうか。紹介していきます。

乳酸菌、ビフィズス菌は最もエビデンスが多い。しかし注意点も

もっともエビデンスが多いのが乳酸菌、ビフィズス菌です。これらの菌が作る短鎖脂肪酸などの働きにより、免疫力が向上すること、アレルギー症状の改善や予防効果が報告されています。

注意点は、胃酸に弱く腸に届く前に減少してしまったり、人によって合う菌の種類が異なる点です。ほとんどの乳酸菌やビフィズス菌は胃酸に弱く、生きて腸まで届けることが難しいと言われています。また、乳酸菌は400種類以上もあり、自分と相性の良い菌を見つけるのはとても大変です。

納豆菌は乳酸菌やビフィズス菌のサポートをしてくれる

そこで、善玉菌の中でも、特におすすめなのが「納豆菌」です。納豆菌は、乳酸菌のように人によって合う合わないという相性がありません。食生活などの生活習慣や体調により違いは出てきますが相性とは異なります。

そして、納豆菌は生きるのが難しい環境になると、「芽胞」という強いバリアをつくります。この芽胞のおかげで、納豆菌は胃酸に負けず生きたまま腸まで届くのです。

さらに、納豆菌は腸の中で乳酸菌やビフィズス菌の働きを助けます納豆菌は、乳酸菌やビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖を作ったり、過酸化水素を分解するなどして、乳酸菌や大腸のビフィズス菌が棲みやすい環境を作る等のサポートをしてくれるのです。

すべての納豆菌が腸に届くわけではない?

ここまで納豆菌の有用性を説明してきました。しかし実は、すべての納豆菌が生きて腸に届くわけではないということをご存知でしょうか?

納豆菌には、「芽胞」と「栄養細胞」の二つの状態があります。

空気、水、栄養分、温度などの周りの環境がよく、生育に適していると、納豆菌は元気に増殖します。このライフサイクルの時を栄養細胞と呼びます。

反対に、空気・水・栄養分が少なくなるなどで生活環境が悪くなったり、熱や酸にさらされるなどの過酷な環境になると、芽胞というバリアを作り、眠りにつきます。この「芽胞」状態になると、100 ℃の熱や0 ℃以下の寒い場所、胃酸や、放射能(宇宙線)などにさらされても死にません。そして、何十年以上もそのまま耐えることが出来ます。つまり、この「芽胞」の状態の時に摂取しないと、胃酸に負けてしまい、生きて腸まで届かないのです。

納豆パックの納豆菌は生きて腸まで届かない?

では、私たちが普段食べている「生の納豆」の納豆菌は、生きて腸まで届く「芽胞」の状態なのでしょうか?

今回は、生の納豆をフリーズドライにして粉末化した「こな納豆」という製品と、「生の納豆」の納豆菌を比較してみました。「こな納豆」は、製造の過程で生育に適さない独自の環境下に置くことで芽胞化させているという特徴を持つ製品です。どちらも「そのもの納豆菌」を使用しています。

それでは、実際に「生の納豆」と「こな納豆」の納豆菌の形状を顕微鏡で見てみましょう。

左側は生の納豆です。黒い棒状の栄養細胞が多く見えています。よく見てみると、芽胞がほとんど見えないのがわかります。右側がこな納豆です。青白く小さな球体の芽胞が数多く見えます。この画像により、生の納豆には「栄養細胞」の状態の納豆菌が多く含まれており、こな納豆には「芽胞」状態の納豆菌が多く含まれていることがわかります。

芽胞状の納豆菌を効率的に摂る方法は?

つまり、お腹の中で納豆菌が活躍するためには、単に納豆を食べれば良いわけではなく、芽胞状の納豆菌を摂らなければ意味がないということです。先ほどの写真でも使用されている「そのもの納豆菌」は、芽胞状の納豆菌となっているため、胃酸に負けず生きて腸まで届くことが実験でも証明されています。詳しい実験は下記の動画をご覧ください。

※写真、映像の作成は、科学映像制作のプロでもあり、映像技術に定評のある株式会社アイカムにお願いしています。
※納豆菌にも個性があり、それぞれ少しずつ異なった性質を持っています。そのため、全ての納豆菌に共通するものではありません。「そのもの納豆菌」に特有のものとご理解ください。

この記事の監修
納豆博士|小笠原 和也 そのもの株式会社学術顧問・九州大学大学院 農学研究院 特任准教授

小笠原 和也

そのもの株式会社学術顧問/九州大学大学院 農学研究院 特任准教授

熊本大学大学院医学教育部卒。 ナットウキナーゼをはじめとする機能性⾷品原料の研究開発、 35年間にわたる納⾖菌を主とする微⽣物学・醗酵学・酵素学の研究開発の経験をもとに幅広く活躍中。

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