sonomono®人気商品
レビュー投稿キャンペーン実施中です!

「本当にからだに良いものは、原料そのもの」
これは、そのもの株式会社のコンセプトの一つです。今回は、このコンセプトを科学的な数値データで確認した論文をご紹介します。
今回紹介する論文では、未加工食品(ホールフード)は、超加工食品と比べて多く食べてもエネルギー摂取量が抑えられ、体重増加を防ぐ可能性が示されています。
また、満腹感や栄養バランスの面でも優れており、その健康効果が科学的な数値として確認されました。

超加工食品(Ultra-Processed Foods)とは、食品の加工分類のひとつである「NOVA分類」において定義された、加工度の高い食品を指します。
この分類は、ブラジルのサンパウロ大学の研究者であるCarlos Augusto Monteiroらによって提唱されたもので、食品を加工の程度によって4つのグループに分類しています。
その中で超加工食品は、以下のような特徴を持つとされています。
・工業的に製造される
・原材料が多く、添加物(香料、甘味料、乳化剤など)を含む
・家庭では再現が難しい加工がされている
具体例としては、スナック菓子、清涼飲料水、インスタント食品、加工肉製品などが挙げられます。
一方で、未加工食品(ホールフード)は、野菜・果物・穀物・肉・魚など、加工がほとんど施されていない、または最小限にとどめられた食品を指します。
論文名:Consuming an unprocessed diet reduces energy intake; a post-hoc analysis of a randomized controlled trial reveals a role for human nutritional intelligence
(和訳:未加工食品の摂取でエネルギー消費量が減少;ランダム化比較試験の事後分析により、人間の“栄養インテリジェンス”が明らかに)
著 者:J. M. Brunstrom et al.
出 典:Am J Clin Nutr., 2025 Dec 29 (Epub ahead of print)
この研究は、ブリストル大学(イギリス)実験心理学研究室などのチームによるもので、2019年に K. D. Hall らにより行われた臨床試験の再解析を行ったものです。
元となっている研究は、2019年にアメリカの国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所(National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases)の K. D. Hall や国立衛生研究所・臨床センター(National Institutes of Health Clinical Center)などのチームによる臨床試験です。
この試験は、超加工食品がエネルギー摂取量と体重増加に与える影響を調査したものです。
20人の成人を入院させ、2週間ずつ、超加工食品(Ultra-Processed Diets)と未加工食品(Unprocessed Diets)の食事を交互に摂取させました。
食事はカロリー、糖質、脂質、食物繊維などを同一とし、自由に摂取させています。
結果として、超加工食品摂取時は、エネルギーが平均で約 500 kcal/日多く、炭水化物と脂肪の摂取量も増加し、体重は約 0.9 kg 増加、体脂肪も増加していたと報告されています。
逆に、未加工食品摂取時には、体重は減少していたと報告されています。
| 食事内容 | エネルギー摂取量 | 体重変化 | 体脂肪 |
|---|---|---|---|
| 超加工食品 | 未加工食品と比べて約500kcal/日 多い | 約 0.9 kg 増加 | 増加 |
| 未加工食品 | – | 減少 | – |

ブリストル大学の J. M. Brunstrom らの研究チームは、未加工食摂取時に試験者が実際に何を食べていたかを再調査・解析しました。
その結果、未加工食としては野菜や果物を多く選んでおり、総摂取量の 52 % を占めていたことが明らかとなりました。
また、未加工食摂取時の方が摂取重量は一日平均 1.57倍多いにもかかわらず、摂取エネルギー量は少なくなっていたことが明らかとなりました。
摂取重量の 1.57倍とは、約 726 g 多く食べたことを意味します。逆に、エネルギー摂取量は平均 13.3 %(330 kcal)少なかったと報告されています。
参加者は、超加工食品摂取時・未加工食品摂取時を問わず、炭水化物と脂肪のバランスの取れた食材を選び摂取していました。このことが、結果的にエネルギー摂取量の差につながったと判断されています。
未加工食品の平均エネルギー密度は 1.08 kcal/g であったが、超加工食品の平均エネルギー密度は 1.96 kcal/g であったことが確認されています。
| 食事内容 | 平均エネルギー密度 |
|---|---|
| 超加工食品 | 1.96 kcal/g |
| 未加工食品 | 1.08 kcal/g |
つまり、同じ重量を食べた場合、超加工食品の方が2倍弱のエネルギーを摂取していることになります。食品の加工度がエネルギー摂取と体重管理に重要な役割を果たす可能性が示されています。
逆に、未加工食品摂取時には、総エネルギー摂取量を抑えつつ満腹感を得ていたことが示されています。
また、元論文においても、未加工食品摂取時に満腹ホルモンともいわれるPYYやグレリンの変動が確認され、一部の血液指標で改善傾向を示したが、超加工食品摂取後の血中ホルモンや脂質に大きな変化はなかったと示されています。
PYYは、食事を摂った際に分泌されるアミノ酸 3個から構成されるペプチドで、摂食抑制、つまり、食欲を抑える物質であることが報告されています。逆に、グレリンは、ヒトの胃内で分泌されるペプチドで、摂食亢進、つまり、食欲を増加させる物質であることが報告されています。

超加工食品は、コストが安く、長期保存が可能で便利であるが、飽和脂肪酸や砂糖の比率が高く、エネルギー摂取量が多くなる点が指摘されています。
また、食事の満足感や嗜好性に関係なく、超加工食品の方が食事速度が速く、食事速度の増加は総エネルギー摂取の増加に寄与した可能性があることが指摘されています。
逆に、未加工食品、つまりホールフードの方が多く食べてもエネルギー摂取量が低く抑えられていることが明らかとなりました。
また、著者らは「超加工食品だけを食べていたら、いくつかの必須ビタミンやミネラルが不足し、最終的には栄養欠乏に陥っていたかもしれない。それらの不足は、野菜や果物によって補われていた。」とも述べています。
つまり、ホールフード(未加工食品)は、身体に良く・優しく、そして健康的であることが、数値として科学的に説明されたのです。

未加工又は加工の程度が低い食品や添加物の無い食品が身体に良いことを感覚的に理解している方は多いと思います。
しかし、これを科学的に確認あるいは証明した論文や文献は意外とないのです。その意味で、ここで紹介した論文は興味深く、意味のあるものと考えています。
前述のように、〝参加者は、超加工食品摂取時・未加工食品摂取時を問わず、炭水化物と脂肪のバランスの取れた食材を選び摂取していた〟ことが確認されています。
この論文で、著者らは、「人々は、未加工食品の選択肢が与えられると、直感的に栄養と満腹感のバランスが取れる食品を選び、食べる喜びも選ぶ、同時に全体的なエネルギー摂取量は減少することが示された。大変興味深いことだ。」と述べています。
この人間が本来持つ能力を「栄養インテリジェンス(Nutritional Intelligence)」よんでいます。
以上、ホールフードの健康効果を科学的な数値データで確認した論文をご紹介しました。今一度、ホールフード(未加工食品)に立ち返り、皆様の食生活と健康を見直すきっかけとなることを期待しています。
参考文献
1) K.D. Hall, et al., Ultraprocessed diets cause excess calorie intake and weight gain: an inpatient randomized controlled trial of ad libitum food intake, Cell. Metab. 30 (1), 67–77 (2019)
https://doi.org/10.1016/j.cmet.2019.05.008.
2) J. M. Brunstrom et al. Human nutritional intelligence underestimated Exposing sensitivities to food composition in everyday dietary decisions, Physology & Behevior 263 (2023) 114127
3) 伊達紫 他,摂食障害における消化管ペプチド ‐グレリンおよびPYYの病態生理学的意義に関する研究‐,肥満研究, 12 (3), 263-265 (2006)
4)FAO(国際連合食糧農業機関)報告書 Monteiro CA, Cannon G, Levy RB, Moubarac JC, Louzada ML, Rauber F, et al.
The NOVA food classification system and its application in nutritional epidemiology.
Public Health Nutrition. 2019;22(5):936–941.
5)Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO).
Ultra-processed foods, diet quality, and health using the NOVA classification system. Rome: FAO; 2019.


小笠原 和也
そのもの株式会社学術顧問/元九州大学大学院 農学研究院 特任准教授
熊本大学大学院医学教育部卒。 ナットウキナーゼをはじめとする機能性⾷品原料の研究開発、 39年間にわたる納⾖菌を主とする微⽣物学・醗酵学・酵素学の研究開発の経験をもとに幅広く活躍中。

〒810-0023 福岡市中央区警固2-16-6 -602
購入サポート
会社・法的情報
※翌営業日以降、順次対応させていただきます。