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【納豆博士が解説】 古代から作られてきた「お酢」の歴史と健康効果とは

生きて腸まで届く 納豆菌を毎日手軽に。そのもの納豆
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目次

伝統的な発酵食品「酢」。日本と海外のお酢の種類は?

日本には伝統的な発酵食品が数多くあります。今回は、酢についてご紹介致します。

食酢は 3 ~ 5 % の酢酸を主成分とする酸性調味料です。酢酸菌と呼ばれる、アセトバクター属、グルコノバクター属の細菌によって、アルコールを発酵させて作ります。

日本のお酢は「米酢」や「粕酢」、「酒精酢」などが中心

日本では、

  1. 米麹を酵母で発酵させた後に酢酸菌で発酵させて作る「米酢」
  2. 酒粕を酵母で発酵させた後に酢酸菌で発酵させて作る「粕酢」
  3. 穀類を酵母で発酵させ蒸留した醸造用アルコールを酢酸菌で発酵させた 「酒精酢」

などが作られています。

なお、玄米を主原料として酢酸菌で発酵させた「黒酢」や、もち米を主原料とする中国の「香醋(こうず)」も米酢に含まれます。これらは、主に陶製のツボによって発酵させることから〝壺酢〟とも呼ばれます。

欧米のお酢は「果実酢」や「穀物酢」が中心

欧米諸国では果実を原料とした果実酢や、小麦などを原料とした穀物酢が中心となっています(米酢も広義では穀物酢に分類されます)。

果実酢としては、ワインや発酵ブドウ果汁を酢酸菌で発酵させた「ブドウ酢(ワインビネガー)」、リンゴ果汁を酵母で発酵させた後に酢酸菌で発酵させた「りんご酢(アップルビネガー)」が主流となっています。白ブドウの果汁から作られたワインビネガーを長期熟成させたバルサミコ酢は有名です。

穀物酢としては、麦芽を酵母で発酵させた後に酢酸菌で発酵させた「麦芽酢(モルトビネガー)」などがあります。

お酢の歴史とは?旧約聖書や紀元前5000年ごろから記録

酢の歴史は古く、紀元前 5,000年頃の古代バビロニアの記録に、干しブドウやナツメヤシを原料として酢を作っていたとあります。旧約聖書にも記録されています。

中国でも、3,000年前頃の殷代や周代にさかのぼるとされています。お酒と同じ頃に、自然のいたずらで発酵されたものが発見されたようです。日本には、4 ~ 5世紀頃に中国から酒を造る技術と共に米酢の醸造技術が伝わったとされています。このように、大昔から世界中で発酵されていたことがわかっています。

興味深いことに、古代ギリシャでは、ヒポクラテスが病み上がりの病人に酢を飲むよう勧めていたとの記録があり、中国でも周の時代から漢方薬の一つとして用いられていた記録があります。古代の人達も酢の健康効果に気が付いていたようです。

現代でも研究され続ける、お酢の健康効果とは

現代においても、酢の健康効果は研究され続けています。お酢には、食欲増進効果、疲労回復効果、便秘改善効果、カルシウム吸収促進効果、食後血糖値上昇抑制効果、内臓脂肪減少効果(肥満予防効果)、血中脂質低減効果、高血圧抑制効果などが報告されています。

また、調理効果として、肉や骨を軟らかくしたり、食品の色を鮮やかにする、嫌な臭いをマスキングする、アク抜き、塩味に代わり味にコクを出し塩分の摂り過ぎを抑えるなどが紹介されています。

これらは、お酢の主成分である酢酸以外にも、乳酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸などの有機酸類やアミノ酸、エステル類など多くの成分が含まれ機能していると考えられています。

近年では、腸内細菌が作る酢酸や短鎖脂肪酸の健康効果が注目されていますが、腸内細菌の中で酢酸菌とされる菌は、腸内でオリゴ糖などをエサとして酢酸を作る菌の総称となっており、多数の菌が該当します。なお、お酢は口から摂取しても、胃や小腸で吸収されてしまい大腸まで届きません。そのため、大腸の善玉菌を元気に保つことが必要です。食物繊維やオリゴ糖、発酵食品を適切に摂取することが大事です。

参考文献・サイト

1) くらしと微生物:村尾澤夫・藤井ミチ子・荒井基夫 共著、培風館
2) 外内尚人:酢の歴史と食文化、東京電機大学総合文化研究, 第18号, 91-98(2020)
3) 株式会社飯尾醸造 ホームページ https://www.iio-jozo.co.jp/mame/history
4) タマノイ酢株式会社 ホームページ https://www.tamanoi.co.jp/health/
5) 株式会社日本自然発酵 ホームページ https://www.nshk.jp/vinegar/
小笠原 和也

小笠原 和也 
そのもの株式会社学術顧問/
九州大学大学院 農学研究院 特任准教授

熊本大学大学院医学教育部卒。 ナットウキナーゼをはじめとする機能性⾷品原料の研究開発、 35年間に渡る納⾖菌を主とする微⽣物学・醗酵学・酵素学の研究開発の経験をもとに幅広く活躍中。

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