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SNSなどには、納豆に関するウワサ話がまことしやかに流れていますね。これらについて、少し考えてみましょう。

納豆の食べ過ぎで腸が動いていない?
納豆腐(納豆+豆腐)を食べ続けたら、腸内が全部納豆菌になっていると診断されたというお話。
答えはウソ。
最近、この手の話がSNSやブログ上で時々出てきます。納豆や納豆腐(納豆+豆腐)を数日間以上食べ続けたらお腹の調子が悪くなり、病院に行ったら、納豆菌が増えすぎて腸が動いていない、あるいは、腸内が全部納豆菌と診断された、という内容です。
これは実際には起こり得ません。詳しく解説していきましょう。
ヒトの腸内には、約1,000種類、100兆個の細菌が生息していると言われています。納豆菌は約30分で2倍に増えますので、理論上は24時間後に100兆個になります。しかし、現実には栄養分も無くなりますのでそこまで増えることはありません。
また、納豆菌は小腸前半部で生育しますが、小腸後半部や大腸では空気がないので納豆菌は増殖できません。それに、100兆個の腸内細菌で腸内が満たされている訳ではありません。腸内を満たすほどの菌の数って、どれ程になるのでしょう?
納豆菌といえど不老不死ではありませんので、そこまで増殖を続けることは出来ません。たとえ数日間の積み重ねであったとしてもです。
さらに、内視鏡や顕微鏡で見ただけでは納豆菌と他の菌との区別は付きませんし、培養法や最新の腸内細菌叢分析法を用いても、その日の内に結果は出ません。つまり、診断には数日間を要するため、話のつじつまが合いません。
少なくとも、これらの理由から本当ではないと判断されます。ただし、どんな物でも過ぎるのが良くないのは事実です。バランスと節度を持って食べるようにしましょう!



巷では、納豆菌が他の菌を殺すと思っている方が多いとのこと。
答えはウソ。
確かに、納豆菌が短時間に増殖して、カビや他の菌を駆逐している様な映像を見たような気もしますし、納豆菌の強さはその他の菌を殺すからだとの声を聴いたことがあるような気もします。
実際、微生物は縄張り意識の強い生物で、他の菌が近くに居ることを嫌います。微生物は、最初の細胞から分裂しながら増殖することで、自身のテリトリーを広げて行きます。それと同時に、その他の菌を遠ざけるために、納豆菌では抗菌性のペプチドを、乳酸菌では乳酸を作るのも事実です。
ただし、これらの物質は人に対しては無害です。食品の製造に使われている微生物は、安全性が高いことが証明されています。少しくらいなら摂り過ぎても問題はありません。
有害な物質を作る微生物は、病原菌、食中毒菌などとして区別されています。
多くの微生物が住む腸内でも、それぞれの細菌が固まり(コロニー)を作り、他の細菌から離れて生息しています。多種類の細菌が混ざり合って生息はしていないと考えられています。
答えは半分ホント。
でも、生の納豆の納豆菌では生きて腸まで届かないことも。

納豆菌は「栄養細胞」と呼ばれる分裂・増殖している状態と、「芽胞」と呼ばれる休眠状態の、2つのライフサイクルを持つという独特の能力を持っています。
生の納豆は、ほとんどが栄養細胞の状態です。周りに適度な水分や栄養、酸素があり、適温(30~45℃)に置かれており、生育に適した環境だからです。この栄養細胞の状態のままでは、生きて腸に届く前に強い胃酸に負けてしまいます。私たちが普段食べている生の納豆の納豆菌は、ほとんど生きたまま腸まで届いていないかもしれません。
納豆菌は周りの環境が生育に適さなくなると「芽胞」というバリアを作ります。芽胞の状態だと、100℃の熱や真空にも耐え、胃酸にも負けず生きて腸まで届きます。芽胞状の納豆菌を手軽に取れる商品をご紹介します。
化学農薬・化学肥料不使用で栽培された佐賀県江北町産大豆を独自の「そのもの納豆菌」で発酵した納豆のフリーズドライ粉末を100%使用し、植物性ハードカプセルにギュッと詰めました。納豆の栄養や、生きて腸まで届く「芽胞状の納豆菌」を手軽に習慣化できます。


小笠原 和也
そのもの株式会社学術顧問/元九州大学大学院 農学研究院 特任准教授
熊本大学大学院医学教育部卒。 ナットウキナーゼをはじめとする機能性⾷品原料の研究開発、 39年間にわたる納⾖菌を主とする微⽣物学・醗酵学・酵素学の研究開発の経験をもとに幅広く活躍中。



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