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春山 慶彦さん(ヤマップ代表取締役CEO)インタビュー②

春山 慶彦さん(ヤマップ代表取締役CEO)インタビュー|そのもの納豆
春山 慶彦さん(ヤマップ代表取締役CEO)インタビュー|そのもの納豆

登山を通して、自然と共生していくことの大切さをカタチにしていきたい。そして、山へ行けるからだづくりも全力で応援します。

インタビュー:春山慶彦さん(ヤマップ代表取締役CEO)  2022.6.1

登山地図GPSアプリ「YAMAP(ヤマップ)」を運営している株式会社ヤマップ代表の春山慶彦さん。登山者の3人に1人はYAMAPをダウンロードしたことがあるという国内No.1登山アプリは、ダウンロード数300万件を超え圧倒的な支持を得ています。学生時代に登山を始め、大学卒業後に2年ほどアラスカで暮らし、グラフィック雑誌の編集を経て、地元福岡にて起業。2013年にYAMAPをリリース。2017年には、ベンチャーとして初めて環境省の国立公園オフィシャルパートナーに認定されるなど、多岐に渡り活躍の場を広げています。

「Live strongly―自分らしく生きる、人生をチャレンジする」

そのもの納豆(カプセル)のご愛用者でもある、春山さん。
どのような人生を経て、現在の場所にたどり着いたのか。ヤマップ本社の会議室でお話しを伺いました。


生きて腸まで届く 納豆菌を毎日手軽に。そのもの納豆
生きて腸まで届く 納豆菌を毎日手軽に。そのもの納豆

「食べること」は、「命をいただく」ということ

ーーどうして、アラスカに行こうと思ったんですか?

春山 屋久島での経験を通して、“狩猟文化”を知り、実際に体験し経験することが大事だと思いました。アラスカでは、自分たちの土地や天然資源、文化的慣習のもと、狩猟・漁撈生活を営んでいる民族がいます。

「いただきます」という言葉には、食べものの命をいただくことや、生産者たちや食事を作ってくれた人などに対する感謝の気持ちを伝える意味が込められています。食べるという行為は、植物であろうと動物であろうと、他者の生命をいただいて自分たちが生きることでもある。狩猟という人間の原点を自分で経験したいと思い、アラスカへ行こうと思いました。

100人くらいの小さなイヌイット村にはホテルはなく、村の村長さんに「滞在させてほしい、なんでもやります」と手紙を書き、そこで手伝いをしながら2年もの間滞在した春山さん。アラスカには、独特の食文化があったという。

アラスカで旅をする春山さん(写真:ヤマップ提供)
アラスカで旅をする春山さん(写真:ヤマップ提供)

アラスカの食文化を通して知った「発酵」の素晴らしさ

ーーアラスカでの食事について教えてください。

春山 アラスカでは、アザラシの生肉やカリブー(トナカイ属の一種)、サーモンなどが馴染みの食材で、自分たちで狩りをして、捌き、食べていました。そして、イヌイット民族が作る伝統的な発酵食品「キビヤック」というものがありました。

イヌイット民族によって食材が変わるようですが、僕が経験した「キビヤック」は、アザラシの内臓や肉、骨をすべて取り出して、残った皮の中に魚を入れて、2~3年かけて地中に埋めておくとドロドロに発酵するという発酵食品です。「キビヤック」はアラスカの保存食のひとつですが、不足しがちなビタミン類が摂れる貴重な栄養食でもありました。においは強烈でしたが、癖になる味です。

真冬は太陽も昇らない北極圏で生き抜くために、必要な栄養素を補える発酵食を食事に取り入れていたんですね。狩猟同様に発酵は文化そのもの。発酵食というものは、結局、その土地の気候や風土から育まれるものなので、その自然を知る、世界を知るという意味で発酵ってすごく面白いなと思いました。

アラスカの狩猟文化(写真:ヤマップ提供)
アラスカの狩猟文化(写真:ヤマップ提供)

アラスカでは、北米最高峰のマッキンリー(デナリ)の麓でキャンプをしたり、原野の中で散歩をしていたという春山さん。アラスカを経験したことで、春山さんは、YAMAPの原点でもある「人と自然が共生する」ということについて考えを深めていきました。

「自然と共生する」世界を実現するために

春山 僕は元々写真家になりたいと思っていたから、起業したいという思いは全くなかったんです。だから今も、経営者でいたいというこだわりは全くないんです。だけど小さい頃から、仕事をするんだったらインパクトのある仕事をしたいとは思っていました。企業の名前で仕事をするのはカッコ悪いと思っていたので、企業に所属していても、自分の名前で仕事をする、あの人と仕事したいと言ってもらえるような仕事をしたいとはずっと思っていましたね。

写真家になるなら、最高のグラフィック雑誌に自分の撮った写真が載らないと写真家としては生きていけない。そう思って、『風の旅人』という雑誌の編集長宛てに写真と手紙を送りました。一筋縄では絶対に会ってくれないと思っていたので、僕は本気なんだということをちゃんと伝えるために、自分で撮った写真や手紙と一緒に、編集長が当時書いていたブログを全部コピーして、いいなと思ったフレーズに線を引いたり、『風の旅人』で読んで印象に残った言葉を転写していたノート(5冊以上)も送りました。

ーーすごいですね!その編集長ってどんな方だったんですか?

春山 編集長は、旅行会社の専務でありながら、雑誌『風の旅人』の編集長でもありました。ビジネスセンスもあり、歴史や芸術にも造形が深い、とんでもない方でした(笑)。

ものすごく厳しい人だったんですが、めちゃくちゃ鍛えられたんです。「おまえに説明する力がなければ、相手の心に届く営業はできない。写真を撮るとか、雑誌を作るとか表現の分野に限ったことではなく、書店営業だったとしても、ちゃんと相手の立場に立って、これが書店に置かれることで、どういうインパクトがあるのか、売上にどう繋がるのかって、ちゃんと考えたうえで、それを言葉にする。分かりやすいように相手に届けることができないと仕事にならないんだぞ。」といつも言われていました。

自分の考えや、生き方そのもので仕事をしていきたいと思っていたので、嘘をつかなくていい、自分の実力、自分の言葉、自分の想いで仕事していいんだったら、僕もできると自信が持てたんです。仕事は人間そのものだと気づかせてもらえたことが、僕にとっては大きな財産になりました。

ーー雑誌の編集の仕事が、YAMAPにつながっていったんでしょうか?

春山 編集の仕事でもうひとつ大きな気づきがあって。それは、写真家の仕事とは何か、ということです。写真家の仕事は視覚芸術、人間の視る力に寄与するのが仕事です。別にカメラを持ってシャッターを押すだけが写真家の仕事じゃないと気づかされました。1枚の写真の横にどの写真を置けば、両方の写真が際立って世界観が立ち上がるか。1枚の写真の横は、写真じゃなくて文章やコピーでもいい。だったら言葉を書くということも写真家の仕事になる。雑誌とか紙じゃなくてwebでもいい。あらゆる仕事は視覚芸術でもあると気づいたんです。写真にこだわらなくてもいいんだと思ったら楽になったというか、仕事のとらえ方を含めて発想がさらに広がっていきました。

だから僕は今YAMAPで、アプリやwebサービスを生業にしていますが、基本的には人間の視覚芸術に寄与する仕事ができているという実感があります。それは、宇宙の視点で自分の現在位置が分かる、ということ。大きな宇宙の中に地球があり、その地球の九州という島の北側で自分たちの命があるという世界観をYAMAPのアプリで表現できていると思っています。

登山をしている春山さん(写真:ヤマップ提供)
登山をしている春山さん(写真:ヤマップ提供)

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